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2009年4月11日 (土)

ニナリッチとほうづえをつく女・・・

     男は MAZUME REDMOON LIFEJACKET を外し ノーマルになった。

                       満足な釣果だ。

     人間が立つには5分が限度のようなテトラの上で60分間ロッドを振り続けた

                立ち位置的には 外海向き 海面まで3m

        さすがの男もふくらはぎから大腿部にかけてが悲鳴をあげている。

           そのストレッチも兼ねての帰路を別ルートで検索していた。

      ジグソーのようなテトラ帯を全力でよじ登った時には無風状態だったが

                    徐々に装備を外していくと

                       夜明けが近いのか

             海からの むせるような潮の匂いが湧き上がってくる。

        この男にとって《潮の匂い》は女性の放つのフェロモンにも似ている。

                 肺の中の空気を全部絞り出してから

                      思いっきり 吸ってみる

            鼻腔の奥の神経(感覚)が別の扉を解き放とうとしている。

                          一瞬・・・

               二日前の事が 【フラッシュバック】してくる・・・

         この街は ご他聞にもれず 合併騒動に翻弄されていた。

  以前は8万人クラスの街であったが2市4町の合併により14万強の人口になった。

    とは言っても、住民にとって具体的に《何がどう良くなるのか》が不透明であり

           合併後も どの町と どの町がくっついたのかも分からず

                市民はなんとなく メディアからの情報で

           【大きくなった街】と言う 安堵感に惑わされていた。

      それこそが 政治舞台での格好のパフォーマンス材料となったのである。

            I市は県庁であるM市から西に位置するところであり

                  市の真ん中を古い国道が通り

               北側にやたらと信号の多いバイパスを通し

        南側には農耕地を買収し片側2車線の無駄に広い道路を開通させた。

             大型の病院跡地に○○億円の予算を投じ役所を建て

             おまけに回収予定のない 箱○を建設しようとしている。

             少し遅い昼飯を探しにバイパスを西に走らせている。

                         1_1_img_0390

              別にあてがあるわけでもなく・・・なんとなくである

           この先 西に行っても目当ての数は少なくなるばかりなので

                 古い国道に向けて左折ウインカーを出す。

                    国道に出るまでの数百メートルに

              とんこつをウリに出しているチェーン店のラーメン屋

                  駐車場に入ってみると 満車である。

         よく見ると駐車中の車の中には順番待ちの家族連れが待機中だ。

               男は うんざりだった。 左折ウインカーを出し

                       国道に向けて発信した。

           結婚式場を右手に確認すれば すぐ国道前の交差点である。

                 正面のファミレスには目もくれず西に向かう。

                大きめの交差点の左側に居酒屋 コーヒ-店

             その隣にパチンコ屋があり 向こうにラーメン屋があった。

        駐車場には数台の車があり カウンターくらいなら空いてると確信した。

         一番奥のスペースに サイドミラーだけを見て器用にバック駐車した。

                      モカシンの足は地上に降りた。

               エンジンキーをRED PEPPERの右に突っ込み

       ベルトはRolo de Maroで購入した 白いレザーものでバックルは大きい

                          1_img_0361

                    黒いTシャツにジージャンのみ・・・

                  男の癖なのだろう 少し猫背ぎみに歩く。

            ここの店もチェーン店であり こってり系をうりにしている。

                  店員 『いらっしゃいませ 何名様ですか?』

                           男 『一人だ』

                      店員 『お好きな席にどうぞ』

            入って店の中心にL字型のカウンター  8人が限度だろう。

                    左側に4人掛けのテーブル席が4つ

                         家族連れと若いカップル

               高校生らしいグループが二組 クラブ活動の仲間らしく

                        全員が坊主姿であった。

                    カウンターの奥には座敷が3つあり

              作業員風の男たちが3人 スポーツ紙を広げながら

                    週末競馬の予想をわめいている。

                     L字カウンターの最奥に決めた。

                スツールに腰かけ カウンター内にいる店員に

                  魚介系スープのラーメンと餃子を注文した。

                      何気に窓の外を眺めていると

                    駐車場に一台のBMWが入ってきた

                          赤っぽい色だと思う。

               程なく 店の自動ドアが開き 女性が入ってきた。

                        店員 『何名様ですか?』

                   女性は指を 1本だけ立ててみせた

                     店員 『お好きな席にどうぞ。』

                         変わった女だ

      牛丼屋とラーメン屋は 普通 女性一人では入り難いものと聞いた事がある。

                  三十路は少し過ぎているだろう・・・

            細身で背が高く 髪には緩いカールがかけてある。

          眉は細く 手入れが行き届いて 一重まぶたとのバランスがいい

          鼻筋は 眉間からまっすぐ頂点まで行き 日本人離れを思わせる。

                 上唇は薄いが下唇は適度に肉厚で

           薄く塗ったリップが艶を増し 女性そのものを感じさせる。

              フェラガモのブラックミュールにローライズジーンズ

               グレーのパーカーを羽織っただけのラフスタイルだが

                唇の上にある ほくろが 全体の印象を引き締め

                      むせるように艶めかしい・・・

                       赤いBMで 容姿端麗

                 服装もラフでありながら手抜きはない

                    この街では目立つ存在だろう。

        この女にはおそらく かなりのスポンサーが付いていると思わせた。

            でなきゃ、土地成金か夢の宝くじにでも当選したか・・・

                  この美貌で土地成金? 宝くじ?

                  スポンサーの方が妥当だろう・・・

         女は店内を左から右に見回し 少しだけ顔を戻し 男の方を見た。

                    カウンターの方へ進んだ。

       高校生男子のグループは全員が半開きに口を開け 女を目で追っている

              グループ中のニキビ面は小鼻がヒクヒクしていて

                   今にも爆発しそうな勢いだ。

                      男の右隣に立った。

                男の方を向き 『隣 いいかしら?』

        まったく 空いているカウンターの席を無視して 男の隣を選んだ

                     やはり 変わった女だ。

                    男は 別に断る理由もなく

           ましてや こんな美人さんにご指名頂いたのだから

                 少し付き合っても悪くないはずだ。

           ニナリッチのレールデュタン クチュールエディション が

               女の体臭と絡まり男の鼻腔の奥をくすぐる。

     高校生男子グループ達は ニナリッチの誘惑に耐え切れなかったのだろう。

            爆発しそうな高校生数名はトイレに駆け込んだのが見えた。

                     男は正面を向いたまま

 

                       『俺の横で・・・』

                と 言いかけながら女の方を見た

             女はそのタイミングを計っていたのだろう

                   すかさず店員の方を向いて

                     『同じものね』と言った。

              店員は 『えっ?』といった感じで女を見た。

                 女は男の方を指差していた。

           店員は女に軽く頭を下げ 厨房にオーダーを通した。

               女は正面を向いたままスツールに腰かけ

              カウンターに両手を広げ前に押し出し

                        両肘をついた。

             『ふー』っと言って 肩の力を抜き 肘を曲げながら

                 両手の甲の上に自分のあごを乗せた

                    そして男の方に顔を向けた

                      《ほおづえをつく女》

                        1_img_0354

               『今からお昼なの・・・ 隣 いいでしょ?』 

                  男は探りを入れてみる事にした。

          正面を向きながら 『遅いんだな』 と言って 一呼吸置き

                 全神経を集中しながら 女の方を向いた。

                   反射的に女は顔を正面に向け

               『たまには誰かと お昼したいじゃない』

                 男は数秒間 女の左横顔を観た。

                    女は ゴクリと唾を呑んだ。

            薄っすらとピンクがかった喉が別の生き物のようだ。

                『そうか?俺はいつも一人だけどな』

                       と 続けざまに

              『いい女はやはり 左側から見るもんだな』

                  男はこちらから攻撃を掛けた。

             【ほうづえ】をついた女は更に右を向いた。

                  カールした髪が ふわりと揺れた

                 青白いうなじにも ほくろがあった。

                 女は男の視線を感じているはずだ

         女は少しだけ頭を下げながら正面を向き 男の方に顔を向けた。

               男は女の顔を正面に見ながら更に言った。

               『正面も悪くない』 正直 実にいい女だ。

                  『右は悪いみたいじゃない』

                     『自信ないのか?』

           男の質問を遮るように二人のオーダーが運ばれてきた。

                      1_img_0355

       女は 『さー食べるわよ』と言って器に顔を近づけ小鼻を膨らませた。

           食とSEXは共通する・・・と 何かの本で読んだことがある。

            二人はほとんど会話もせず むさぼるように堪能した。

                   二人とも10分ほどで平らげ

                 女は 『ふー 熱かった』と言って

              コップの水を喉を鳴らしながら呑んでいる。

                      1_img_0359

        体温が上がったのか ニナリッチが濃厚な匂いになっていくのが分かる。

                     『右も見てみる?』

                      『今からか?』

                     『見たくないの?』

                 『夜までには まだ時間がある』

               『へぇ~ 夜見たいんだ やらしい』

                『男はやらしいもんさ 嫌いか?』

              『好きって言ってほしい?嫌いって・・・?』

                『顔に大好きって書いてあるぜ』

                       『普通よ』

                   『自分基準の普通か?』

                       続けざまに

              『スポンサーは普通で満足してるのか?』

           一瞬女の顔が白っぽくなり 目じりが吊り上った。

                   完全にメス猫の顔になった。

             髪をワシ掴みにして振り回したい衝動にかられる。

                  女のほうが一枚上手だったようだ

                    男の挑発には乗らず。

                       少しだけ笑い

                      『たぶんね・・・』

                         突然

           男は自分の伝票と女の伝票も掴み 立ち上がった。

                  女が口を開け何かを言った・・・

                     『ねぇ・・・』だと思う。

    男は女の体臭とニナリッチの香りを十分に吸い込み 記憶の奥にしまい込んだ。

                  『どこかの夜で逢いたいもんだな』

                  『夜までにはまだ時間があるわよ』

                  『それまでに右側も化粧をしとけよ』

                     『してないみたいじゃない』

                    『どこかの夜で見てやるよ』

                  女がまた何か言おうとしたのを感じ

                   男はレジに向かって歩き出した。

  その時 座敷にいた作業員風の男達3名が女に声を掛け始めたのが感じられた。

        【ほおずえをつく女】の事だ 軽く いなしてしまうに違いない。

                   それにしても いい女だった。

      合併の恩恵なのかバイパスからニナリッチとほうずえをつく女が流れてきた。

        フラッシュバックが途切れたところで 東の空が白み始めていた。

                    エンジンキーを回しながら

                         つぶやいた

                    『ニナリッチとほうずえか・・・』

                     Img_0354

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コメント

昔は小説家でも目指してたかね(・∀・)?
なかなか文章力あるねー(・∀・)

投稿: (・∀・) | 2009年4月11日 (土) 18時20分

テトラで頭でも打ったん?

投稿: しがない散髪屋 | 2009年4月11日 (土) 21時25分

(・∀・)さん>ども。
ぜんぜん目指してないす。
独り言的な妄想ですから・・・。

投稿: ひろ | 2009年4月12日 (日) 02時20分

散髪屋さん>魚が釣れんし 夜な夜なルービー呑んでると勝手に妄想の世界が膨らみ始めて 止まらなくなるんですよ。

σ(^ ..^=)んと たぶん頭は打ってないかと・・・

投稿: ひろ | 2009年4月12日 (日) 02時27分

( ̄▽ ̄)
♪~でんじゃらすちゅない~♪
色んな意味で。。。

投稿: ぱぴ | 2009年4月12日 (日) 17時06分

ぱぴさん>色んな意味でヤバイすかね~。。。

投稿: ひろ | 2009年4月12日 (日) 19時04分

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